進まない認定介護福祉士養成
認定介護福祉士の養成はなかなか進みません。
カリキュラムの時間数や受講費用、さらに講座を開催する受け皿など、
様々な問題が山積しており、解決までの道のりはまだまだ遠そうです。
介護福祉士会はこれを介護報酬体系に位置づけることで飛躍的に普及することを狙っているようですが、
その認定介護福祉士が配置されていることによるメリットなどを実証できるだけの数を養成することすらできていないと言えます。
ぐんま認定介護福祉士、人気の理由
それに反して、人気なのが、群馬県ローカルの「ぐんま認定介護福祉士」です。
ぐんま認定介護福祉士(基本課程)養成研修:群馬県ホームページ
群馬県では、介護現場のリーダーとして必要な知識・技能を有する介護福祉士を養成し認定する「ぐんま認定介護福祉士」の制度を創設し、平成21年度より養成研修を開催しております。
1.受講対象者
以下の全ての条件を満たす現任の介護職員
ア 介護福祉士資格取得後実務経験が5年以上の者
ただし、3年以上の実務経験後に介護福祉士資格を取得した場合については、介護福祉士資格取得後の実務経験が3年以上ある者
イ 現在の勤務先(法人)に、継続して3年以上勤務している者
ウ 所属する介護施設・事業所等の代表者から推薦のあった者2.実施期間
研修期間:平成30年6月22日(金)~平成30年12月19日(水)
全17回(施設実習含む)認定試験日:平成31年1月16日(水) 14時00分~15時40分(100分)
3.研修カリキュラム及び講師
主なカリキュラム介護における尊厳の保持
介護福祉士の専門性と職業倫理
コミュニケーションと介護
ICFの視点の理解
介護現場における人材の育成について など4.会場
群馬県社会福祉事業団 特別養護老人ホーム明風園 研修室
住所:前橋市亀泉町1-265.定員
60名(先着順)
6.養成研修・認定試験参加費
10,000円
ぐんま認定介護福祉士には毎年多くの受講生が参加し、昨年も62名のぐんま認定介護福祉士が誕生しました。
認定介護士に62人 県庁で交付、「初志貫徹」|社会・話題|上毛新聞ニュース https://t.co/Rbod1K8tyB #群馬 #上毛新聞
— 上毛新聞 (@jomo_news) 2018年3月28日
職員にとってのモチベーションになるだけでなく、
事業所にとってはサービスの質の向上やPRにもなります。
ぐんま認定介護福祉士の配置されている施設は県のホームページからも確認することができます。
特定の法人や事業種別に偏ることなく、特養や老健、訪問介護、通所介護、障がい者施設や療養病床など(ケアマネもありますね)、
県内全域に広くぐんま認定介護福祉士が活躍していることがわかります。
検定試験のあるぐんま認定介護福祉士
ぐんま認定介護福祉士の資格取得のためには検定試験を合格することが必要となります。
やはり質的な一定の基準を保つためにも試験を行うことは必要です。
当然の話ですが、寝ていれば取れる資格であってはいけないですよね。
認定介護福祉士とぐんま認定介護福祉士、どこに違いが
介護福祉士会の認定介護福祉士と
群馬県のぐんま認定介護福祉士。
どこに違いがあるかというと、
国家資格介護福祉士の次のステップとしてカリキュラムの量が
群馬県の方が明らかに適切という面があります。
認定介護福祉士の600時間という膨大なカリキュラムは
介護職員が現場を離れることになりますし、もちろん勤務扱いにしなければいけないので、
事業所側の負担は大きく、規模の大きな法人でなければ研修に出すことはできません。
また、受講費用です。
ぐんま認定介護福祉士の受講費用は1万円と設定されています。
これはおそらく群馬県が本気で介護の質の向上や介護職員の定着を目指した本気が表れていますよね。
この金額であれば、事業所としても外部研修に出すことにも抵抗はないでしょうし、事業所側のメリットも大きいです。
どこの都道府県でも同じことができるかというと難しいかもしれませんが、
ひとつのモデルとして非常に有益だと思います。
ぐんま認定介護福祉士を取得することで、認定介護福祉士の資格取得の際にもカリキュラムの免除がありますので、
群馬の介護職の方はぜひ取得しておくべきだと思います。
以前にこのブログで掲載した記事はこちら
ぐんま認定介護福祉士養成研修とは?