認定介護福祉士のカリキュラムについて

認定介護福祉士を養成するためのカリキュラムとして、
第一段階と第二段階とに分けて習得させる狙いがあるようです。

平成24年3月の中間報告まとめに掲載されたもので、
例として挙げられている第一段階のカリキュラムを以下に掲載します。

1.生活支援・介護過程に関する領域
認定介護福祉士に必要な介護実践の考え方
・介護実践における倫理(倫理的課題と倫理的判断の基準等)
・利用者の全人的理解(ナラティブ・生活世界、主観的ニードと規範的ニード等)と支援
・介護実践の根拠の明確化
・生活を支援するための介護実践
・自立を支援するための介護実践

2.チーム運営に関する領域
チーム運営の理解と職種間連携
・チーム運営における様々な問題とその要因
・チーム運営と職種間連携の知識疾患・障害等のある人への生活支援・連携Ⅰ-A
(解剖生理、病態生理、症候の基本的な知識)
・介護場面で必要となる解剖生理、病態生理、症候、疾病に関する基礎的な内容を理解する
・介護場面で必要となる解剖生理、病態生理、症候、疾病に関する基礎的な知識
疾患・障害等のある人への生活支援・連携Ⅰ-B
(疾患・障害等の基本的な知識)
・高齢者・障害者の代表的な疾患・障害等に関する生活支援に必要な基礎的な医学的知識を習得する
下記の疾患等について、疾患・障害の機序、主な症状、診断・治療、経過と予後、術後管理等の基礎的な知識を学習する
・脳神経系疾患
①認知症(MCI、アルツハイマー型認知症、脳血管型認知症、レビー小体型認知症等)
②神経筋疾患(パーキンソン病、ギランバレー症候群等)
・脳血管障害(脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血、TIA等)
・精神障害(不眠症、うつ病、アルコール関連障害、せん妄状態、統合失調症等)
・循環器・呼吸器疾患
①循環器・呼吸器疾患(虚血性心疾患・慢性閉塞性肺疾患・誤嚥性肺炎)
②代謝性疾患(メタボリック症候群・高血圧・脂質異常症・糖尿病・肥満)
・筋骨格系疾患
①骨関節疾患(変形性関節症、骨粗鬆症、関節リウマチ)
②高齢者に多い骨折等(大腿骨頸部骨折・橈骨遠位端骨折、腰椎圧迫骨折等)
・その他の疾患:白内障、緑内障、老人性難聴

3.心理・社会的支援の領域
心理・社会的支援の知識・技術
・精神医学・精神保健、発達心理学
・障害別の自立生活構築のための助言・指導
・互助の仕組み、地域生活と社会的役割・ソーシャルサポート、介護が必要となっても社会的役割・ソーシャルサポートを維持するための支援
・社会的な繋がり、人間関係の維持や形成、社会参加の支援総合的な介護計画作成の演習

4.生活支援・介護過程に関する領域
総合的な介護計画作成の演習
(「事例検討の演習」の導入的な学習内容とする)
・介護過程にそった記録と分析
・ケースレポートの作成
・総合的な介護計画の作成と評価事例を用いた演習(総合的な介護計画の作成と評価)
事例を用いた演習(総合的な介護計画の作成と評価)
・学んだ知識・技術を統合し、利用者の全人的理解、他の専門職の情報(治療状況、看護の経過、リハビリの経過)、家族状況などを踏まえた、介護計画の作成(医療・看護・リハビリ等の知識の確認を含む)、プレゼンテーション、計画の評価等
・出来上がった介護計画の評価(他職種に評価されることも必要)
・上記内容や介護計画の作成方法を他職員に指導する等
<事例の演習>
・BPSDの激しい認知症高齢者への支援
・身体の機能低下で動きの少ない利用者の支援
・難病などの困難な介護がもとめられる人への支援
・終末期の支援(QOLと尊厳ある死の関係等を含む)
・精神障害のある高齢者への支援(気分障害、統合失調症等)
・在宅生活の継続・復帰の支援
・高齢者・障害者と複合的な問題を抱える家族への支援

このように、介護の技術や知識というよりも、
現場のリーダーとしての役割や医療との連携などを重視した内容になっています。
第二段階ではマネジメントについての知識などの習得も目指す内容になっています。
介護現場のリーダーとして活躍されている方々が、
こういった知識を体系的に習得する機会というのはほとんどなかったと思うので、
これが習得されれば大きなステップアップになることでしょう。

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介護福祉ウェブ制作ウェルコネクトの代表。ウェブ制作を通して介護が社会に開かれることを目指しています。 ウェブサイト制作やリニューアルについてのご相談もお待ちしています。

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