領域名: 医療に関する領域
科目名: 疾患・障害等のある人への生活支援・連携Ⅲ
教育目的:
・日常によくある疾患だけでなく、対応する頻度が少ない疾患や障害等を含めて、高齢者・障害者の疾患・障害等についての医学的知識を用いて、生活支援、連携、介護職への指導を実践できる力を育成する
到達目標:
・高齢者・障害者の疾患・障害等について、機序、症状、治療法・薬理作用等を理解し、説明できる。
・症状から利用者の状態を分析し、医療の必要性について判断することができる。
・介護職への指導を行うための疾患や障害等に応じた生活支援について理解し、実践できる。
・利用者の人生の最終段階における生活支援に関する医療的知識を学ぶとともに、生活支援(介護職)の役割を理解し、他者に説明できる。
時間数: 30時間
含むべき内容:
○高齢者・障害者の疾患・障害等
(日常によくある疾患だけでなく、対応する頻度は少ないが学習しておくことが重要なもの)発生等の機序、症状、治療、看護、薬の知識、アセスメント、生活支援の留意点・観察のポイント等
○難病、特定疾病の知識とその対応
○人工呼吸器の取扱い上の留意点
○他職種との連携や確認のポイント等
○高齢者・障害者の疾患・障害等に応じた生活支援
○介護職チームへの指導教育
○先天性障害・乳幼児期からの障害(ポリオ等)、認知症以外の精神障害、神経難病、術後管理等
○出現している症状から原因を理解する事例、症状が重複している事例
○人生の最終段階における支援
・介護職の役割
・家族の心理と家族支援
・がんの理解と対応、がんの4つの苦痛に対する支援
・グリーフケア、意思決定支援
・必要な医療的知識と連携
・麻薬や睡眠剤の作用、副作用の基礎的な知識
含むべきキーワード:
疾病・障害の機序、症状、診断・治療、薬物療法、特定疾患、難病、生活支援、人生の最終段階における支援、人生の最終段階における家族に対する支援、グリーフケア、意思決定支援、がんの4つの苦痛に対する支援、他職種連携
考えられる展開:
○ 講義と演習によって研修を展開する。
○ 在宅復帰や自宅での生活場面での介護へとつなげられるよう、単なる知識の詰め込み学習とならないようにする。
○ 日常の健康管理における観察ポイントや、情報共有するための確認ポイントなどは、受講者が考えられるように講義内に事例を用いてグループワーク等の方法をとる。
○ グループワークはケーススタディを活用する
・病気を持つ認知症の一人暮らしの人への支援
・人生の最終段階の人への支援
・医師・看護師と連携を必要とする人への支援
○ 在宅看護や在宅ケアの概論・技術のテキストを参考にする
課題学習の可否: 一部可 課題学習は15時間を超えない配分とする
留意事項等:
○この科目では、高齢者の特徴(解剖生理等)や日常生活援助、リハビリテーションは他の領域の研修内容で学習するため、医療に関する内容に限定する。
修了評価の方法:
筆記試験
(50問程度、100点満点中60点以上が合格)
※共通の試験が望ましい。設問をプール制にして各団体が利用する形も検討。
受講要件:
・「認定介護福祉士概論」を修了していること
・「疾患・障害等のある人への生活支援・連携II」を修了していること
講師要件:
・当該科目における十分な知識・専門性を有し、講師等の教育経験があること
・修士課程を修了していることが望ましい
・在宅支援の経験がある医師または看護師が望ましい
医師:大学講師以上または学会認定専門医以上が望ましい
看護師:大学講師以上または「認定看護師」以上の資格を所持していることが望ましい