領域名: リハビリテーションに関する領域
科目名: 自立に向けた生活をするための支援の実践
教育目的:
・残された能力を使って、生活範囲と動作の拡大を図ることができる力を育成する
・変形・拘縮の予防などを理解し、生活の中で実施することができる力を育成する
到達目標:
・更衣・食事(摂食・嚥下)・排泄・入浴・整容等の日常生活動作全般に関する考え方や知識を習得し、支援に活用できる
・高齢者や障害者にとっての栄養を理解し、支援に活用できる
・利用者の疾患・障害等に応じた、更衣・食事(摂食・嚥下)・排泄・入浴・整容等を支援する根拠を理解し、疾患・障害等に応じた適切な支援を選択・実践できる。
・移動(移乗を含む)の意味や目的を理解し、利用者の状態に応じて適切な移動方法を選択・実践できる。
・リハ職種との連携や介護チームの指導を行うために必要な知識・技術を身に着け、支援の根拠を言語化し、連携や指導ができる。
・利用者の能力を活かす支援を考えることができる。
・可能な限り利用者の社会参加の機会を作ることができる。
時間数: 30時間
含むべき内容:
○疾患別リハビリテーションの基礎
・脳神経系疾患
①認知症(MCI、アルツハイマー型認知症、脳血管型認知症、レビー小体型認知症等)
②神経筋疾患(パーキンソン病、ギランバレー症候群等)
・脳血管障害(脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血、TIA等)
・高次脳機能障害
・精神障害(統合失調症、気分障害、アルコール関連障害、等)
・循環器・呼吸器疾患
①循環器・呼吸器疾患(虚血性心疾患・慢性閉塞性肺疾患・誤嚥性肺炎)
②代謝性疾患(メタボリック症候群[高血圧・脂質異常症・糖尿病・肥満)
・筋骨格系疾患
①骨関節疾患(変形性関節症、骨粗鬆症、関節リウマチ)
②高齢者に多い骨折等(大腿骨頸部骨折・橈骨遠位端骨折、腰椎圧迫骨折等)
・切断・脊髄損傷
・知的障害
・発達障害
・その他の疾患:白内障、緑内障、老人性難聴
○日常生活動作(ADL)指導
・更衣・食事(摂食・嚥下)・排泄・入浴・整容等の日常生活動作全般についての知識
○日常生活動作介助・支援
・疾患・障害等について、疾患・障害の特徴をふまえた日常生活動作の支援を実施するための知識
○シーティング・移動(移乗を含む)支援
・現在の心身機能で行える、確実・安全な移動方法の選択
・獲得可能な移動方法の選択
・各移動手段獲得
・獲得すべき移動手段に必要な能力・機能の評価
○リハ職種との連携や介護チームの指導を行うために必要な知識・技術
含むべきキーワード:
認知症、神経筋疾患、脳血管障害、高次脳機能障害、精神障害、循環器・呼吸器疾患、筋骨格系疾患、切断・脊髄損傷、知的障害、発達障害、ADL、自立、シーティング
考えられる展開:
○講義と演習によって研修を展開する。
・講義部分は課題学習とすることができる
・演習は代表的な疾患については事例を取り上げ、教授する
課題学習の可否: 一部可 課題学習は8時間を超えない配分とする
留意事項等:
○代表的な疾患は脳血管障害、パーキンソン、脳性まひ、精神障害、知的障害、発達障害などとする
修了評価の方法:
筆記試験(50問程度、100点満点中60点以上が合格)
受講要件:
・「認定介護福祉士概論」を修了していること
・「生活支援のための運動学」を修了していること
・「生活支援のためのリハビリテーションの知識・技術」を修了していること
講師要件:
・科目における十分な知識・専門性を有し、講師等の教育経験があること
・修士課程を修了していることが望ましい
・日常業務で介護福祉士と共に働いた経験のあるリハビリテーション専門職(理学療法士・作業療法士・作業療法士等)、または、リハビリテーション科専門医(大学講師以上)が望ましい